- 大学職員の年収は低い?
- 平均年収はどれくらい?
- 年収の高い大学を選ぶには?
大学職員の年収は高いというイメージがある一方で、実際には低年収でつらい…という声も聞かれます。
大学職員への転職を考えているのであれば、どちらが本当なのか気になるところですよね。
私自身、大学職員としていくつかの大学で勤務してきましたが、業務量に年収が見合っていないと感じたことがあるのも事実です。
どれくらいの年収が得られるかは勤務年数や大学の環境にもよるため、
大学職員の平均年収や年収を左右する要素も知っておきましょう。
この記事では、大学職員として勤務経験のある私の実際の年収や、当時の仕事内容、さらには年収の高い大学を選ぶポイントを紹介します。
大学職員の実際の年収が知りたいという方は、ぜひ目を通してみてくださいね。
この記事を書いた人
大学を卒業後にゼネコン入社→デベロッパー→精密機械メーカーを経て、大学職員へ転職しました。
関東の私立大学で、研究支援・経理・補助金業務を担当して13年が経ちます。民間企業と比較しても大学職員の仕事は魅力的だと思っています(いろいろしんどいこともありますが)
私立大学職員の仕事内容や転職活動の実態についてお話ししますので、参考にしてみてくださいね。
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この記事の目次
【地方の無名私立大学職員は年収低い】3年目の私の年収額でこのぐらい
大学職員の年収は高く、ホワイトな職場であるという記事を見かけますが、実態はそうとも限りません。
前職が地方の無名大学職員である私の事例を紹介します。
学生数約3,000人、教職員数200人という中規模な大学で、教務系部署3年目の年収です。
当時の年齢:20代前半
月給額面:21.8万
手取り:19万
ボーナスは年間2回(額面35万、手取り30万/1回)
残業代:3万〜7万/月
昇給:1年ごとに0.6万
3年目の年収は約350万です。
まだ勤務年数が浅いとは言え、他の記事で紹介されているような高年収ではないのが分かりますね。
年収350万円の時の業務内容
私のいた大学は、職員数が少ないため業務量は多く、他部署の人も含めてほとんどの人が残業で残っていました。
当時の私の業務の一部は次の通りです。
- 教務システムの管理
- 定期試験の運営統括
- 教具の管理
- 履修相談
- 証明書の発行
- 委員会や教授会の準備・資料作成
ちなみに転職先の国立大学ではこの業務のみを担当する人がいて驚きました。
③〜⑤は年中対応します。
厄介なのが、学生がいつ窓口にくるか分からないところです。
常に業務の優先度を考えながら仕事をこなすことに慣れる必要がありました。
⑥は月に1回の業務です。昨年度の資料を確認しながら準備しますが、去年と全く同じとは限らないため、都度確認が必要となりました。
また、委員会に出席する教員への根回しなど、メールだけでは済ませられない業務もありました。
これらの業務のうち、③〜⑤は窓口の開室時間に行うため、①、②、⑥は残業でやっと回っていました。
にも関わらず、働き方改革の煽りを受けて上司からは残業しないよう言われ、サービス残業をしていた事実もあります。
年収と業務量が合っていないこと、プライベートとの両立が難しいことなどが理由となり、私は転職を決断することとなりました。
【先輩の年収】年功序列で年収も上がっていく
若手職員だけでなく、長く働いた先輩の年収も気になりますよね。
今回は特別に、年齢別の年収も公開しちゃいます。
- 30代:500万(10〜15年目、役職なし)
- 40代:650万(15〜20年目、役職あり)
- 50〜60代:800(20年以上、役職あり)
30代で年収500万円と、日本人の平均給与の443万円(国税庁:令和3年分民間給与実態統計調査)を上回っています!
大学職員の年収の上がり方は公務員と類似しており、年齢を重ねることで着実に年収を伸ばすことができそうです。
とは言え、30代や40代の先輩でも、「教育費や貯蓄など十分に賄えていない」「給与に見合った仕事ではない」とも言っていました。
役職ありの仕事として、人事評価、文科省対応や理事会の準備などがあり、
特に人事評価は、職員数が少ない私立大学では人間関係の深さ故に難しいと嘆いていたのを覚えています。
勤務年数を重ねればたしかに日本人の平均年収以上を得ることはできますが、決して高収入とは言い切れず、
大学によっては業務の忙しさもネックになることが考えられます。
>>ホワイト高年収な大学職員になりたい人が知っておくべきこと(ブラック職場に注意)
大学職員の年収は大学のランクで決まる?
大学職員の年収は、大学のランクによって決まると言っても過言ではありません。
大学職員は決して高収入ではないと述べましたが、ランクの高い大学であればより高い年収を得ることも可能なのです。
ここでの大学のランクとは、入学の難しさを示す偏差値ではなく、大学の経営がうまくいきやすい環境にあるかどうかによって決まります。
例えば、都内にある有名な大規模大学の職員の年収は、高そうなのが想像つきますよね。
逆も然りで、田舎にある無名な小規模大学の職員は年収が低そうとイメージできるでしょう。
都心で有名な大学ほど受験者が増えやすく、多くの受験料を収入として得ることができます。
また、学生数の多い大規模な大学は授業料としての収入が多く、財務状況も良くなる傾向があります。
都心にあり、有名で、かつ大規模であるというランクの高い大学は財務状況が良く、
人件費を高く設定することができるので、職員の年収も高いことが多いのです。
例を挙げると、日本一受験者数が多い近畿大学は受験者数が15万人で、受験料等の収入だけでも37億円にも上ります。(近畿大学HP)
授業料等の収入は約600億、人件費も約600億(専任教職員計約6,000人)となるため、受験料等の収入分はプラスとなっていそうです。
このような視点で受験者数や大学の規模で転職先を選ぶのも1つの手段として考えておくと良いでしょう。
大学職員になるなら「ブラックな職場環境の大学」に転職しないように注意…!
これから働く人も、すでに働いている人も、
大学職員になるならブラックな職場にまちがえて転職しないよう注意してください。
ひとくちに「大学職員として働いています」といっても、
↓以下のように2種類の人がいるのが現実なんです。
- ブラックな職場で搾取されている大学職員(年収300万円…)
- 高年収ホワイトでワークライフバランス良く働ける大学職員(未経験でも年収450万円スタートなど)
ホワイトなイメージのある大学職員ですが、
残念ながらブラック企業に近い職場環境になっているところも少なくありません。
特に、年収面ではブラック大学とホワイト大学でかなり格差が大きいですね。
- 人気大学(何もしなくても毎年たくさんの学生が殺到する大学)
- 定員割れ大学(どれだけ広告を出しても学生が集まらない大学)
↑この2つでは、そこで働く職員の待遇に差が出るのはしかたがないことなのかもしれません。
大学といっても学生が負担する学費で運営されている組織ですからね。
当然、自分が働く職場として狙うべきは上の1. 人気大学の求人です。
>>実際の大学職員の求人を見てみる(無料アカウント登録で求人検索できます)
人気大学の求人だから無理…であきらめるのはもったいなすぎ
「人気大学」ときくと、ライバルが多くて自分には難しいかも…と尻込みしてしまう人もおられるかもしれませんが、もったいないです。
別に学生として入るわけではありませんから、
これまでの学歴や職歴に自信がない人であっても採用される可能性は普通にありますよ。
私自身が地方のFラン大出身で、
民間企業での経験ほぼゼロでややコミュ障な人間ですが、
いわゆる有名私立大で職員として普通に働いてます。
大学職員になれるならとりあえずどこでも…はNG!
「とりあえず大学職員になれるなら、実際に働く職場はどこでもいいや…」
↑気持ちはめっちゃわかるんですが、
こういう感じで求人を探すのって絶対にやめた方が良いです。
私も過去にやってしまった失敗なんですが、大学職員になることはできたとしても、
実際にはブラック企業で働いているのと同じ…みたいな状態になってしまう可能性が高いです。
私も最初に未経験採用された大学が完全にブラック職場で、地獄のような目にあいました。
(本当に人生になんのプラスもないムダな時間でした…)
ブラック職場で働く大学職員って本当に生き地獄です。
学生対応やらオープンキャンパスなどのイベント準備やら、
どこからどこまでが給料の対象なのかよくわからない業務を山ほど押し付けられて、
疲弊している大学職員ってものすごく多いんです。
私も今はブラック大学から別の大学の職員に転職し、
なんとか年収も職場環境も改善することができたんですが、
「同じ大学職員でも、職場によって働く環境ってこんなに違うんだ…」と衝撃を受けましたね。
有名国立大の職員などは「そこで働けていること自体がステータス」だったりしますが、
(「東大で職員として働いてます」とか自己紹介できたらそれだけで婚活とか成功しそうですね…)
それでもお給料は多いに越したことはないですよ。
大学職員は「どこで求人を探すか?」が決定的に重要
これから大学職員を目指す人は、
どういう職場で働くか?にはしっかりこだわってください。
具体的には、転職活動のスタートの段階(求人を探す段階)で、
ブラックな大学職員の求人を選択肢から排除することが大切です。
↓大学職員の求人を探すなら、以下のような大学職員の求人がたくさん登録されている転職サイトで探すようにしましょう。
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大学職員の求人、というだけで飛びつくのは危険すぎる
大学職員の求人って人気なんで、
ほとんどの人は「大学職員の募集が出てる!」というだけで応募候補にして飛びついてしまいます。
↑普通に考えて、これめっちゃ危険ですよね…。
くりかえしになりますが、大学職員と言ってもブラックな求人はたくさんあります。
ブラックな求人に気づけるようになるためには、
いろんな大学職員の求人を見てみて、
自分の中で比較対象をたくさん持っておくことが大切だと思いますよ。
こういう意味でも、転職サイトはガシガシ活用した方が良いです。
転職サイトに無料登録して、希望条件(年収や勤務地・大学規模など)を入力しておくと、
マッチする求人が出るたびにスマホに自動通知してもらえます。
「これだ!」と思える大学の求人が出てきたらブックマークしておきましょう。
日常的にこうやって求人情報をチェックするクセをつけておくと、
大学職員という職種の「平均年収や福利厚生の相場観」が自然とみにつきますし、
優良求人が出てきたときに見落としがなくなります。
(めっちゃいい求人出てる!って気づいて転職サイト見てみたらすでに募集終了…みたいなことってあるあるですよね。これめちゃくちゃもったいないです)
また、こうやっていろんな求人を見ていると、
「自分の職歴や学歴でも応募できる大学職員の求人って、意外に世の中にたくさんある」って気付けるのも大きいです。
これを知っておくと「どうしても今の状況がつらくなったら転職もある」という選択肢を持つことができるんですね。
いい意味で逃げ道(選択肢)を確保できるという感じです。
転職サイトは無料で、情報リサーチに便利なので活用しましょう。
特に、大学職員の求人を探している人は、
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